脱毛すると脇汗が増えるって本当?脇のニオイは改善される?

「脱毛をすると脇汗が増える」という話を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
ムダ毛の処理から解放されるのは嬉しいことですが、脇汗が増えるのは困る問題…。果たしてそれは単なる噂なのか、それとも事実なのか、気になるところです。
そこで今回は、脱毛と脇汗の関連性、さらには脇のニオイについても掘り下げて調査しました!
汗が分泌される仕組みについて
脱毛と脇汗の関係を考える前に、まずは私たちがどのように汗をかくのか、そのメカニズムを詳しく見ていきましょう。
体温調節における汗の重要性
そもそも、私たちが汗をかく理由は何でしょうか。
最も大きな理由として挙げられるのは、体温調節のためです。
体温を一定に保つため、発汗によって体内の熱を外に逃がす役割を果たしています。
さらに、体内の老廃物を排出する機能も持っています。これを「温熱性発汗」と呼びます。
また、緊張や不安を感じたときにも汗をかくことがありますが、これを「精神性発汗」といいます。
辛い料理を食べた際に汗が出ることもありますが、これを「味覚性発汗」として区別しています。
いずれにしても、汗をかくことは私たちの身体にとって非常に重要なプロセスなのです。
2種類の汗腺について
汗は皮膚に存在する汗腺から分泌されますが、大きく分けて2つの種類があります。
ひとつは「エクリン汗腺」です。
全身のほぼすべての部位に存在し、ここから出る汗は無色で無臭であることが特徴です。
先ほど触れた「温熱性発汗」「精神性発汗」「味覚性発汗」、いずれのタイプの汗もこのエクリン汗腺から分泌されます。
もう一つは「アポクリン汗腺」です。
主に脇の下や耳の後ろ、下腹部など特定の部位から分泌されます。
毛根に開口部があり、そこから白っぽい濁った汗が出るのが特徴です。
この汗は、タンパク質など「汗のニオイ」の元となる成分を多く含んでいます。
この3種類の汗の中で「精神性発汗」は、アポクリン汗腺からも分泌されることがあります。
脱毛後に汗をかきやすくなる理由
汗のメカニズムを理解したところで、本題に移りましょう。
脱毛を行うことで、なぜ脇汗が増えたと感じる人が多いのでしょうか?
その理由は主に3つ考えられます。
ムダ毛がなくなり、汗が流れやすくなったから
脇のムダ毛は厄介ではありますが、同時に脇からの汗を吸収する役割も果たしています。
脱毛を行うと、脇の毛が取り除かれるため、汗を吸収するものがなくなり、汗がそのまま流れ落ちることになります。
その結果、脇汗が増えたように感じやすくなるのです。
汗腺が刺激を受けたから
脱毛により脇汗が増えるという実証的な根拠は存在しないものの、一時的に汗の量が増えることはあります。
脱毛マシンで光を照射し、毛根にダメージを与える過程で、汗腺も刺激されるため、一時的に汗の量が増加することがあるのです。
脇汗を気にすることでストレスが生じたから
もう一つ考えられる理由は、「脇汗が増えたかも?」と意識することで、緊張や不安が増し、実際に汗が増えるということです。
これは、精神的な要因による多汗症といえるでしょう。
脇のムダ毛がなくなると、汗を直接感じやすくなるため、「汗が増えた!」と気にしてしまい、そのことがストレスとなり、結果的に「精神性発汗」が増加するということです。
このように考えてみると、一時的に汗の量が増えることはあっても、「気にしすぎ」が最も大きな原因だと言えます。
多くの場合は気のせいですので、ポジティブに捉えることが大切です。
脱毛で脇のニオイが気にならなくなる人も
脇のニオイについても、多くの方が気にしていることでしょう。
実は、脱毛によってニオイが気にならなくなったというケースも存在します。
脇の下にはリンパが集中しており、熱を持ちやすく、さらにエクリン汗腺とアポクリン汗腺が共存しているため、汗をかきやすい部位です。
この部分にムダ毛が多いと、蒸れやすくなり、その結果、ニオイが気になることが多くなります。
脇の脱毛を行うことで、分泌された汗に雑菌が繁殖することがなくなり、蒸れることもないため、結果としてニオイが気にならなくなるのです。
汗の量は変わらない!気にしすぎないことが重要
今回お話ししたように、一時的に汗の量が増えることはあるものの、「脱毛をすると脇汗が増える」という噂は「気にしすぎ」が原因であることがわかりました。
どうしても気になる方は、市販のデオドラント製品をうまく活用するのも一つの手です。
特に夏場は脇汗が気になることが多いですが、ムダ毛の処理がなくなることで得られる快適さはそれ以上です。
汗に対する不安を抱えることなく、脇脱毛を前向きに検討してみてはいかがでしょうか?

